• BOΦWYの罪

    BOΦWYの登場は衝撃的だった。

    デビュー当時としては奇抜だった、今のビジュアル系バンドの源流とも言えるファッション。

    そしてイカしたサウンドにのせてかっこいい歌詞。

    何よりも氷室氏と布袋氏のカリスマ性。

    どれをとっても、その後のミュージックシーンに影響を与えるのもわかる気がするほどの衝撃だったと思う。

    俺も2000年に復刻された「BOΦWY COMPLETE」を買ったくらいだ。

    今も大切に保管している。

    しかし、BOΦWYには罪があると今でも考えている。

    その罪とは?

    ロックバンドがラブソングを普通にラブソングとして歌ったこと

    である。


    本来の(俺が考える)ロック(ンロール)っつうのは、世の中の不満や不条理、理不尽等、世の中に対する「そんなもんじゃねーだろ!!!」ってのを詞にぶつけ、サウンドにのせ、歌で訴えるものだと思っている。

    極端な話、「marionettte」のような曲をばんばん歌うのが、ロックだと思っている。

    だから、確か随分前に、某メリケンで、ロックは危険だと一時思想弾圧の対象になったというのを聞いたことがある。

    本来のロックとはそういうものだと思う。

    別に俺はラブソングを否定しているわけではない。

    歌いたけれりゃ歌えばいい。

    しかし、ロックとして歌うのなら、「愛や恋ってのはそんなんじゃねーだろ!!!」っていうような、(現在の?)恋愛や恋愛感等に対する批判等を歌うんなら別にいいってことだ。

    しかしBOΦWYは、ラブソングを普通にラブソングとして歌っちまった…

    しかも、氷室氏も「ヒムロック」と称していまだロックを歌っているにもかかわらずラブソングを普通にラブソングとして歌ってるし、布袋氏もまたしかり…

    俺はそこがBOΦWYの罪だと思っている。

    なぜなら、BOΦWYに多少なりとも影響を受けて、勘違いしたその後のバンドは、格好だけ真似して、全然ロック歌ってねえし、甘いリズムにのせて平気で普通にラブソングを歌ってたりしているからだ。

    それを全部悪いとは言わない。

    俺にはそんなえらそうなこといえた義理もねえし。

    しかし、やっぱロックってのは硬派なんだよ、軟派な歌詞やサウンドは似合わねえ!!!

    ホントの意味でロックしているバンドや歌手がいたら是非とも教えてほしい。